きみが窓を見なくなるまで

昼休み、みなみは本当にチーズのパンを食べていた。

「合ってた」

袋を見て、少し得意そうに言う。

私は笑った。

昨日のことを、わざわざ話題にされなかった。

目が腫れていないかも。
ちゃんと眠れたかも。

聞かれないことが、今日はありがたかった。

「週末、試合なんだっけ」

私から尋ねると、みなみが頷く。

「うん。たぶん、すごい緊張する」

「今も?」

「今はパン食べてるから平気」

私は箸を持ったまま笑った。

そのあと、ちゃんと言った。

「応援してる」

みなみは口の中のものを飲み込んでから、うれしそうに頷いた。