きみが窓を見なくなるまで

みなみと相談した次の日も、隼人くんはいつもどおりだった。

「おはよ」

教室へ入った私に、顔を上げる。

私は少しだけ足を止めた。

「おはよう」

泣いたことは、知られていない。

当たり前なのに、そのことにほっとした。

昨日、名前を言わなかった。
みなみも、誰にも話さないと言ってくれた。

隼人くんの中では、何も変わっていない。

私は席へ向かい、鞄を掛けた。

変わったのは、私だけだった。

好きだという気持ちを、もう、自分の中だけの出来事にはできなくなった。