きみが窓を見なくなるまで

昇降口で、みなみと別れた。

彼女は部室へ。

私は校門へ。

「また明日」

いつもの言葉だった。

私は靴のかかとを直し、顔を上げる。

「うん。また明日」

みなみはバッグを肩へ掛けてから、少しだけ戻ってきた。

「さっきの話、誰にも言わないから」

私は息を止めた。

頼みそびれていたことだった。

名前を言っていないから大丈夫だと思おうとしていたけれど、気にならなかったわけではない。

「……ありがとう」

みなみは頷いた。

それから、今度こそ部室へ向かう。

私はその背中を、角を曲がるまで見送った。