きみが窓を見なくなるまで

鏡を見ると、思っていたより泣いた顔をしていた。

目元が赤い。

鼻も、少し赤い。

私は蛇口をひねり、手を冷やした。

濡らしたハンカチを、目の下へそっと当てる。

隣でみなみが、ほどけかけた髪を結び直していた。

私は鏡越しに彼女を見た。

この子のことを、好きなのかもしれない。

隼人くんの顔が浮かぶ。

胸が少し痛む。

でも、隣にいてくれるみなみのことまで、苦しいものにしたくなかった。

私はハンカチを下ろした。

「……もう、大丈夫」

みなみが鏡の中で頷いた。