きみが窓を見なくなるまで

私は少しずつ、呼吸を戻した。

ティッシュを畳み直す。

使っていない角を探すようなふりをして、顔を上げるのを遅らせた。

みなみは窓のほうを見ていた。

私が泣いているところを、見すぎないようにしてくれているのかもしれない。

「……優しくしてくれるから」

小さく言うと、彼女がこちらを向いた。

私は膝を見たまま続けた。

「期待しちゃう」

声がまた揺れた。

「私のことも、少しはって」

そこまで言って、唇を閉じる。

一度口にしてしまった願いは、思っていたより大きかった。

私は、それをずっと抱えていたのだと知った。