きみが窓を見なくなるまで

来週になったら、隼人くんは部活へ行く。

わかってからの数日は、普段より早く過ぎた。

授業。
昼休み。
図書室。

変わらない順番で、一日が終わる。

私は、ときどき彼の顔を長く見てしまった。

本を読んでいるところ。
ペンを持つところ。
話す前に、少しだけ息を吸うところ。

覚えようとしているみたいで、自分でも困った。

「何?」

気づかれて、慌てて首を振る。

「ううん」

隼人くんは少し首を傾けた。

そのあと、目の前の本を裏返して見る。

「何かついてる?」

私は笑った。

「ついてない」

ちゃんと笑えて、少し安心した。