きみが窓を見なくなるまで

翌日の放課後、図書室へ向かう途中で体育館の前を通った。

扉の隙間から、ボールの音が聞こえる。

私は足を緩めた。

中では、何人もの人が同時に動いていた。

声を掛け合い、走って、手を伸ばす。

隼人くんが戻りたい場所。

私は扉の向こうを、少しだけ覗いた。

彼の姿はなかった。

まだ来週からだと、昨日聞いたばかりだった。

私は廊下へ向き直る。

ここに戻った彼を見たい。

その気持ちも、本当だった。

同じくらい、図書室にいてほしかった。