きみが窓を見なくなるまで

次の週になると、図書室の入口に小さなツリーが置かれた。

まだ十一月なのに、と思いながら足を止める。

緑の枝には、紙でできた星と、貸出カードの形をした飾りが下がっていた。

先生が奥から顔を出す。

「図書委員の一年生が作ってくれたの」

「かわいいですね」

「佐々木さんも、よかったら一枚」

渡された白いカードには、おすすめの本を書く欄があった。

私は鞄を下ろして、ペンを持った。

何を書こう。

最初に浮かんだのは、薄い青色の表紙だった。

『木曜日の余白』。

書き終えてから、少しだけ笑った。

もう、ただ好きな本というだけではなくなっていた。