夕方、着替えて廊下に出る。
いつもなら、そろそろ学校帰りの車が着く頃だ。
廊下に出るや、修平に会った。
会った、というのは何か変だ。
廊下の壁に、寄りかかるようにして立っている彼を、見たという方が正しい。
いつもの、修平の様子ではなかった。
自分が死んだ事件以来、彼とは疎遠にしている。
早紀の思っていたような、人ではなかったせいだ。
いい人だと思っていたのが真逆だと、そのギャップの大きさとショックが比例する。
元々冷たい真理の方が、よほど平気だった。
だが、あまりにおかしい。
「あの…大丈夫ですか?」
遠巻きに、早紀は声をかけてみた。
非常に重そうな動きで、顔が上がる。
「あ…あぁ、気にしないでくれ」
下がる眼鏡を戻しながら、彼は手で軽く早紀を払う仕草をした。
「でも…誰か呼びましょうか? 具合、悪そうですよ」
修平の部屋は、そう遠くはない。
そこまで帰れないほど、彼の具合は悪いのではないだろうか。
「ちょっと真理に、魔力を吸われただけだ…傍系のつらさだよ」
よっと。
修平は、何とか身体をまっすぐに戻し、しかし、よろけながら自室へ向かおうと歩き出した。
真理に?
立場的に言えば、修平よりも真理の方が上だ。
その上の人間に、魔力をよこせと言われたら、拒めないのだろう。
真理もまた、昨日の戦いで魔力を消耗したに違いない。
ふぅん。
人間で言うところの、献血したようなものなのだろう。
修平の様子からすると、その内治るようだ。
他の人から、魔力ってもらえるんだ。
真理は、上の人間だから命令すれば、魔力はもらい放題ということか。
早紀のような、このだるさは感じていないに違いない。
いいなあ。
素直に、ちょっと真理が羨ましかった。
いつもなら、そろそろ学校帰りの車が着く頃だ。
廊下に出るや、修平に会った。
会った、というのは何か変だ。
廊下の壁に、寄りかかるようにして立っている彼を、見たという方が正しい。
いつもの、修平の様子ではなかった。
自分が死んだ事件以来、彼とは疎遠にしている。
早紀の思っていたような、人ではなかったせいだ。
いい人だと思っていたのが真逆だと、そのギャップの大きさとショックが比例する。
元々冷たい真理の方が、よほど平気だった。
だが、あまりにおかしい。
「あの…大丈夫ですか?」
遠巻きに、早紀は声をかけてみた。
非常に重そうな動きで、顔が上がる。
「あ…あぁ、気にしないでくれ」
下がる眼鏡を戻しながら、彼は手で軽く早紀を払う仕草をした。
「でも…誰か呼びましょうか? 具合、悪そうですよ」
修平の部屋は、そう遠くはない。
そこまで帰れないほど、彼の具合は悪いのではないだろうか。
「ちょっと真理に、魔力を吸われただけだ…傍系のつらさだよ」
よっと。
修平は、何とか身体をまっすぐに戻し、しかし、よろけながら自室へ向かおうと歩き出した。
真理に?
立場的に言えば、修平よりも真理の方が上だ。
その上の人間に、魔力をよこせと言われたら、拒めないのだろう。
真理もまた、昨日の戦いで魔力を消耗したに違いない。
ふぅん。
人間で言うところの、献血したようなものなのだろう。
修平の様子からすると、その内治るようだ。
他の人から、魔力ってもらえるんだ。
真理は、上の人間だから命令すれば、魔力はもらい放題ということか。
早紀のような、このだるさは感じていないに違いない。
いいなあ。
素直に、ちょっと真理が羨ましかった。


