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早紀は──ベッドの上に転がって、天井を見ていた。
「あ…れ…?」
うまく記憶がつながらず、早紀は変な声を出す。
だるい身体をむくりと起こし、きょろきょろと周囲を見た。
誰もいない。
何故、誰かいると思ったのだろう。
自分でも、よく分からない。
時計を見ると、昼過ぎというありえない時間だった。
学校をさぼったことになる。
朝、起きて。
起きて──それから。
思い出そうとしたが、記憶はつながらなかった。
「おかあさん…おは…こんにちは?」
眉間をぐりぐりにしたまま、早紀はそれでも、母親の写真に挨拶をする。
今日はまだ、した気がしないのだ。
疲れてたのかなあ。
思い当たる節は、それしかない。
昨夜は、初めての戦いだったし、物凄く痛い思いもしたし。
そう言えば、痛みはすっかり消えていた。
夢の中で、鎧の男が治してくれると言ったが、本当だったようだ。
結構、優しい人カモ。
早紀は、そう思いながら、こそっと胸元を確認してみる。
傷は、きらっと光る一筋が、残っているだけだ。
けだるいのは、魔力を抜かれたせいだろうか。
治療に必要と言われたから。
だが、魔力さえあれば治せるという事実は、少しだけ早紀の心を軽くした。
今後、鎧になりたくないと言っても、あの真理が納得するはずがないからだ。
痛いのは嫌だが、いまの彼女の立場では、断ることは到底無理である。
どんなに逃げても、鎧の男は夢に出るだろうし、鎧が必要な真理に連れ戻されるだろう。
その真理は。
きっと、早紀が怪我で起き上がれないと思って、学校へ行ってしまったに違いない。
治りましたって…言った方が、いいよ、ね、やっぱり。
余り気は進まないが、黙っておくのも変な話だ。
夕方、帰ってきた頃に伝えるかなあ。
だるい身体に任せて、早紀はぱたりと布団に倒れ込んだのだった。
早紀は──ベッドの上に転がって、天井を見ていた。
「あ…れ…?」
うまく記憶がつながらず、早紀は変な声を出す。
だるい身体をむくりと起こし、きょろきょろと周囲を見た。
誰もいない。
何故、誰かいると思ったのだろう。
自分でも、よく分からない。
時計を見ると、昼過ぎというありえない時間だった。
学校をさぼったことになる。
朝、起きて。
起きて──それから。
思い出そうとしたが、記憶はつながらなかった。
「おかあさん…おは…こんにちは?」
眉間をぐりぐりにしたまま、早紀はそれでも、母親の写真に挨拶をする。
今日はまだ、した気がしないのだ。
疲れてたのかなあ。
思い当たる節は、それしかない。
昨夜は、初めての戦いだったし、物凄く痛い思いもしたし。
そう言えば、痛みはすっかり消えていた。
夢の中で、鎧の男が治してくれると言ったが、本当だったようだ。
結構、優しい人カモ。
早紀は、そう思いながら、こそっと胸元を確認してみる。
傷は、きらっと光る一筋が、残っているだけだ。
けだるいのは、魔力を抜かれたせいだろうか。
治療に必要と言われたから。
だが、魔力さえあれば治せるという事実は、少しだけ早紀の心を軽くした。
今後、鎧になりたくないと言っても、あの真理が納得するはずがないからだ。
痛いのは嫌だが、いまの彼女の立場では、断ることは到底無理である。
どんなに逃げても、鎧の男は夢に出るだろうし、鎧が必要な真理に連れ戻されるだろう。
その真理は。
きっと、早紀が怪我で起き上がれないと思って、学校へ行ってしまったに違いない。
治りましたって…言った方が、いいよ、ね、やっぱり。
余り気は進まないが、黙っておくのも変な話だ。
夕方、帰ってきた頃に伝えるかなあ。
だるい身体に任せて、早紀はぱたりと布団に倒れ込んだのだった。


