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夜のうちに、真理は何箇所かに連絡をした。
だが、必要な答えは返ってこなかった。
早紀の傷について、だ。
鎧を持つ者たちは、みな特権階級の選ばれし者たちで。
真理のカシュメル家も含め、彼らは血族主義であるために、外部と鎧の情報を共有しようという気など、さらさらない。
だから。
その中でも、更に少ない憑き魔女の情報など、手に入れようもなかった。
一瞬。
頭に、トゥーイの顔がよぎる。
彼なら身近で、同じ憑き魔女を抱えている。
しかし。
真理が、彼に教えを請うなど──ありえなかった。
意外と、夜が明ければ、あっさり治っているようなものなのかもしれない。
トゥーイの憑き魔女も、一年鎧の役を引き受けているが、未だに登校しているではないか。
様子だけは、見てくるか。
朝、真理は早紀の部屋に向かうことにしたのだ。
彼女の部屋の前に立ち、澱むことなくノックをした。
返事はない。
まだ、寝ているのだろうか。
あるいは、やはり怪我が治っていないのか。
普段の生活ならば、起きていてもおかしくない時間なのだが。
真理は、鎧の主として当然のごとく扉を開けた。
そして見たのだ。
早紀は──ベッドの上に座っているのを。
起き上がれるのか。
その事実に、まずひとつ安堵する。
痛がっているような様子はない。
しかし、同時に違和感にも気づく。
ならばなぜ、ノックに返事をしない。
そして、何故。
こっちを見ない。
真理は、ツカツカとベッドへと近づいた。
「おい…」
その肩に手をかけると。
まるで、紙のように早紀はベッドへと仰向けに倒れたのだ。
瞳は、ちゃんと開いている。
しかし──ガラス玉のように、何も映してはいなかった。
夜のうちに、真理は何箇所かに連絡をした。
だが、必要な答えは返ってこなかった。
早紀の傷について、だ。
鎧を持つ者たちは、みな特権階級の選ばれし者たちで。
真理のカシュメル家も含め、彼らは血族主義であるために、外部と鎧の情報を共有しようという気など、さらさらない。
だから。
その中でも、更に少ない憑き魔女の情報など、手に入れようもなかった。
一瞬。
頭に、トゥーイの顔がよぎる。
彼なら身近で、同じ憑き魔女を抱えている。
しかし。
真理が、彼に教えを請うなど──ありえなかった。
意外と、夜が明ければ、あっさり治っているようなものなのかもしれない。
トゥーイの憑き魔女も、一年鎧の役を引き受けているが、未だに登校しているではないか。
様子だけは、見てくるか。
朝、真理は早紀の部屋に向かうことにしたのだ。
彼女の部屋の前に立ち、澱むことなくノックをした。
返事はない。
まだ、寝ているのだろうか。
あるいは、やはり怪我が治っていないのか。
普段の生活ならば、起きていてもおかしくない時間なのだが。
真理は、鎧の主として当然のごとく扉を開けた。
そして見たのだ。
早紀は──ベッドの上に座っているのを。
起き上がれるのか。
その事実に、まずひとつ安堵する。
痛がっているような様子はない。
しかし、同時に違和感にも気づく。
ならばなぜ、ノックに返事をしない。
そして、何故。
こっちを見ない。
真理は、ツカツカとベッドへと近づいた。
「おい…」
その肩に手をかけると。
まるで、紙のように早紀はベッドへと仰向けに倒れたのだ。
瞳は、ちゃんと開いている。
しかし──ガラス玉のように、何も映してはいなかった。


