---
真理の、プライドはずたずただった。
対等に戦えていたはずの戦況は、早紀に邪魔され、ベルガーの助けを借りた上に、抉るような嫌味で畳み掛けられたのだ。
これは、父親経由で受けた屈辱ではなく、真理自身が受けたものだった。
『痛い、痛い』
そんな彼の頭の中には、ひよわな早紀の声が響き渡る。
真理は、まったく痛くないため、その言葉に同調できるはずもなかった。
鎧と魔女の同化についての基礎知識はあるが、全てを知り尽くしているわけではない。
鎧が傷ついて、痛がるなんて想像だにしていなかったのだ。
そして、真理は短い時間で選択を強いられる。
このまま、痛がる早紀を引きずって実力で戦うか。
再びステルスモードで、不意討ちで戦うか。
この一瞬の迷いでさえ、二体の敵の片割れが、こっちに向かってくるには、十分な時間なのだ。
そして。
真理は、答えを出す必要がなかった。
近づく敵を認識するや。
ひよわな早紀の声が。
聞こえなくなった。
真理の指示も待たず――彼女は保身に走ってしまったのだ。
おかげで。
いきなり、真理を見失ったらしい敵の戸惑いを、目の当たりにさせられたのだ。
これでは…ただの作業ではないか。
忌々しく――真理は、刀を振り下ろしたのだった。
真理の、プライドはずたずただった。
対等に戦えていたはずの戦況は、早紀に邪魔され、ベルガーの助けを借りた上に、抉るような嫌味で畳み掛けられたのだ。
これは、父親経由で受けた屈辱ではなく、真理自身が受けたものだった。
『痛い、痛い』
そんな彼の頭の中には、ひよわな早紀の声が響き渡る。
真理は、まったく痛くないため、その言葉に同調できるはずもなかった。
鎧と魔女の同化についての基礎知識はあるが、全てを知り尽くしているわけではない。
鎧が傷ついて、痛がるなんて想像だにしていなかったのだ。
そして、真理は短い時間で選択を強いられる。
このまま、痛がる早紀を引きずって実力で戦うか。
再びステルスモードで、不意討ちで戦うか。
この一瞬の迷いでさえ、二体の敵の片割れが、こっちに向かってくるには、十分な時間なのだ。
そして。
真理は、答えを出す必要がなかった。
近づく敵を認識するや。
ひよわな早紀の声が。
聞こえなくなった。
真理の指示も待たず――彼女は保身に走ってしまったのだ。
おかげで。
いきなり、真理を見失ったらしい敵の戸惑いを、目の当たりにさせられたのだ。
これでは…ただの作業ではないか。
忌々しく――真理は、刀を振り下ろしたのだった。


