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真理が、戦いたがっている。
鎧となって彼を包みながら、早紀はそれを内部から強く感じていた。
自分の内部、というものは二つある。
真理のいる部分と──おそらく、あの鎧の男がいる部分、だ。
その両方が、この初陣を心待ちにしていたことが伝わってくる。
一瞬、それらが自分のものであるかと、錯覚するほど近く。
事実。
その感覚に、強く捕らわれていたせいか、引け腰になったり、怯えたりする余裕はなかった。
自分の元の性格を考えると、かなりの部分で彼らとシンクロしていなければ、ありえない状態だ。
そのシンクロの高さのせいか、空蝕に向かって飛ぶ時の自分の身体は、とても軽く感じる。
そして、そして、蝕が一体なんなのか──半本能的に感じることが出来たのだ。
鎧の知識だったのか、真理の知識だったのか。
どちらかは、分からないのだが。
空蝕。
エネルギーの塊。
蝕の終わりに落ちる、ひとひらの『涙』の奪い合い。
敵。
金の者。
青の者。
意識の中には、金色がたくさんたくさん流れ込んでくる。
時折、青が掠める程度。
早紀の視界には、夜空で打ち合う黒い鎧と、もう一人が見えた。
金!
ぶつかり合った火花が、鮮やかにそれを見せる。
迷わないのは、真理。
その二つの鍔迫り合いに、割って入る気だ。
首筋が、ぞくっとした。
固いはずの鎧の首が、一瞬、冷たいゼリーにでもなった気がしたのだ。
真理は、そのゼリーから、もっと冷たいものを引き抜いた。
自分の身体から奪われる、長く、曲がったもの。
トプンッ。
首筋は、そんな水音をたてた。
真理から、失望のような感覚が届いたのと──ほぼ同時のことだった。
真理が、戦いたがっている。
鎧となって彼を包みながら、早紀はそれを内部から強く感じていた。
自分の内部、というものは二つある。
真理のいる部分と──おそらく、あの鎧の男がいる部分、だ。
その両方が、この初陣を心待ちにしていたことが伝わってくる。
一瞬、それらが自分のものであるかと、錯覚するほど近く。
事実。
その感覚に、強く捕らわれていたせいか、引け腰になったり、怯えたりする余裕はなかった。
自分の元の性格を考えると、かなりの部分で彼らとシンクロしていなければ、ありえない状態だ。
そのシンクロの高さのせいか、空蝕に向かって飛ぶ時の自分の身体は、とても軽く感じる。
そして、そして、蝕が一体なんなのか──半本能的に感じることが出来たのだ。
鎧の知識だったのか、真理の知識だったのか。
どちらかは、分からないのだが。
空蝕。
エネルギーの塊。
蝕の終わりに落ちる、ひとひらの『涙』の奪い合い。
敵。
金の者。
青の者。
意識の中には、金色がたくさんたくさん流れ込んでくる。
時折、青が掠める程度。
早紀の視界には、夜空で打ち合う黒い鎧と、もう一人が見えた。
金!
ぶつかり合った火花が、鮮やかにそれを見せる。
迷わないのは、真理。
その二つの鍔迫り合いに、割って入る気だ。
首筋が、ぞくっとした。
固いはずの鎧の首が、一瞬、冷たいゼリーにでもなった気がしたのだ。
真理は、そのゼリーから、もっと冷たいものを引き抜いた。
自分の身体から奪われる、長く、曲がったもの。
トプンッ。
首筋は、そんな水音をたてた。
真理から、失望のような感覚が届いたのと──ほぼ同時のことだった。


