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ドアが、勢い良く開かれた瞬間。
真理は、飛び起きていた。
明かりは消えたままだが――分かる。
早紀、だ。
予感はなかった。
本当に、何も感じないのだな、とその事実を噛み締める瞬間でもある。
「空蝕だな?」
駆け込んでくる早紀の言葉より早く、真理は問うた。
闇の中で、もつれるような動きの彼女は、首がもげんばかりに頷く。
蝕に気付けるのは――鎧だけ。
いや、そうではない。
逆に、鎧は蝕を知るために、特別に作られたものだ。
ああ。
真理は、あの早紀にさえ飛び込んでこさせる空蝕というものに、武者震いした。
震えながら、早紀の額に指を伸ばしていた。
「いくぞ…」
ガシャンっ!
早紀の身体が、人型という枠を超える。
その変貌すら、いまの真理には長く感じた。
早く、と。
早く、俺を飲み込め。
そして、一秒でも速く、蝕にたどり着かせろ。
一瞬よぎった、トゥーイの姿。
あの3rdより、真理は優秀でなければならない。
でなければ、カシュメル家は4thのままだ。
父親が早く死んで、極東エリアに空席が出来ている間、彼は沢山の恥辱を受けた。
彼だけでなく、極東エリアの全席が、それに耐えなければならかったのだ。
大敗、そして長い空席。
その汚名をすすぐ機会が、ようやくにしてやってきたのである。
真理は待ちきれずに、鎧が出来上がろうとする、闇の煙に手を伸ばす。
鎧は、そんな真理を――受け入れた。
ドアが、勢い良く開かれた瞬間。
真理は、飛び起きていた。
明かりは消えたままだが――分かる。
早紀、だ。
予感はなかった。
本当に、何も感じないのだな、とその事実を噛み締める瞬間でもある。
「空蝕だな?」
駆け込んでくる早紀の言葉より早く、真理は問うた。
闇の中で、もつれるような動きの彼女は、首がもげんばかりに頷く。
蝕に気付けるのは――鎧だけ。
いや、そうではない。
逆に、鎧は蝕を知るために、特別に作られたものだ。
ああ。
真理は、あの早紀にさえ飛び込んでこさせる空蝕というものに、武者震いした。
震えながら、早紀の額に指を伸ばしていた。
「いくぞ…」
ガシャンっ!
早紀の身体が、人型という枠を超える。
その変貌すら、いまの真理には長く感じた。
早く、と。
早く、俺を飲み込め。
そして、一秒でも速く、蝕にたどり着かせろ。
一瞬よぎった、トゥーイの姿。
あの3rdより、真理は優秀でなければならない。
でなければ、カシュメル家は4thのままだ。
父親が早く死んで、極東エリアに空席が出来ている間、彼は沢山の恥辱を受けた。
彼だけでなく、極東エリアの全席が、それに耐えなければならかったのだ。
大敗、そして長い空席。
その汚名をすすぐ機会が、ようやくにしてやってきたのである。
真理は待ちきれずに、鎧が出来上がろうとする、闇の煙に手を伸ばす。
鎧は、そんな真理を――受け入れた。


