「トゥーイ卿…その辺にしていただけますか?」
ひやっ。
声には、冷気が感じられた。
反射的に、早紀は自分が叱られている気がして、身を竦める。
真理の声に対する、条件反射だ。
ん? 真理?
しかし、早紀はすぐに感情を驚きに変えた。
なぜ、ここで真理の声が聞こえるのか。
はっと視線を投げると、ドアの向こうに彼が立っているではないか。
あ、あの真理が、ロークラスに!?
信じられない事態に、早紀の口はあんぐりと開いたまま。
もはや、淳に捕まれている腕など、どうでもいいほどの衝撃だった。
「おや、カシュメル卿…昨日ぶりだね」
ぱっと、彼は早紀から手を放す。
何にも悪いことはしてませんと言うように、その手を軽く上げてみせる。
「さっそく偵察ですか? まあ、3rdのトゥーイ卿としては、気になりますよね?」
ぴっきぴき。
早紀の周囲に、氷が張っていく音を感じる。
それほど、真理の声には冷たさが溢れていた。
その冷気が、自分に向けられるなら、まつ毛さえ凍りついて目が開かなくなるのではないかと思うほど。
「珍しい能力だと、興味がわくものでね…ご挨拶だよ」
その冷気を受け流すように、風が巻いた気がした。
ふわり、と。
一瞬だけ、左目を覆う髪が浮いたが、その中はよく見えなかった。
ひやっ。
声には、冷気が感じられた。
反射的に、早紀は自分が叱られている気がして、身を竦める。
真理の声に対する、条件反射だ。
ん? 真理?
しかし、早紀はすぐに感情を驚きに変えた。
なぜ、ここで真理の声が聞こえるのか。
はっと視線を投げると、ドアの向こうに彼が立っているではないか。
あ、あの真理が、ロークラスに!?
信じられない事態に、早紀の口はあんぐりと開いたまま。
もはや、淳に捕まれている腕など、どうでもいいほどの衝撃だった。
「おや、カシュメル卿…昨日ぶりだね」
ぱっと、彼は早紀から手を放す。
何にも悪いことはしてませんと言うように、その手を軽く上げてみせる。
「さっそく偵察ですか? まあ、3rdのトゥーイ卿としては、気になりますよね?」
ぴっきぴき。
早紀の周囲に、氷が張っていく音を感じる。
それほど、真理の声には冷たさが溢れていた。
その冷気が、自分に向けられるなら、まつ毛さえ凍りついて目が開かなくなるのではないかと思うほど。
「珍しい能力だと、興味がわくものでね…ご挨拶だよ」
その冷気を受け流すように、風が巻いた気がした。
ふわり、と。
一瞬だけ、左目を覆う髪が浮いたが、その中はよく見えなかった。


