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大きな、とても大きな蝕。
これまで数度しか、真理は蝕を見たことはないが、あきらかにそれらとは違うのだ。
全ての思考が統一されたように、彼はこう理解した。
『大空蝕』
鎧が、しびれるように吠える。
それに呼応するように、空間のあちこちで振動が起きた。
金の流星が飛んでくる。
当然、漆黒の星も流れた。
真理もその、漆黒の流星のひとつで。
鎧たちが、自分の生みの親に向かって産声を上げるように、どの種族もその衝動を抑えられていない。
そしてここは──海の真上だった。
青の流星は、下から上に流れる。
獲るのだ。
あの空蝕を、天も青も打ち払い、魔族のものとするのだ。
いま、彼の中にある欲望は、ただそれだけ。
弾丸のように、大空蝕に近づく。
空のあちこちで、疑似蝕も始まっていた。
各陣営が、遠方から増援を送ろうとしているのか。
真理は、自分の首筋に手をやる。
そこに、あるのだ。
愛刀が。
水馬刀に似ていると、蔑んだこともあったそれが、たまらなく愛しく思えた。
魔気を、集めるまでもなかった。
真理はただ、一瞬願うだけでよかったのだ。
それだけで刀を中心に、全身を氷が走る。
周囲の空気さえも、凍りついた。
自分を視認した青が、まっすぐに突っ込んでくる。
早紀のステルスが、青には効かないという証拠だったが、そんなことはどうでもいいのだ。
鎧を砕いたのは──これが初めてだった。
大きな、とても大きな蝕。
これまで数度しか、真理は蝕を見たことはないが、あきらかにそれらとは違うのだ。
全ての思考が統一されたように、彼はこう理解した。
『大空蝕』
鎧が、しびれるように吠える。
それに呼応するように、空間のあちこちで振動が起きた。
金の流星が飛んでくる。
当然、漆黒の星も流れた。
真理もその、漆黒の流星のひとつで。
鎧たちが、自分の生みの親に向かって産声を上げるように、どの種族もその衝動を抑えられていない。
そしてここは──海の真上だった。
青の流星は、下から上に流れる。
獲るのだ。
あの空蝕を、天も青も打ち払い、魔族のものとするのだ。
いま、彼の中にある欲望は、ただそれだけ。
弾丸のように、大空蝕に近づく。
空のあちこちで、疑似蝕も始まっていた。
各陣営が、遠方から増援を送ろうとしているのか。
真理は、自分の首筋に手をやる。
そこに、あるのだ。
愛刀が。
水馬刀に似ていると、蔑んだこともあったそれが、たまらなく愛しく思えた。
魔気を、集めるまでもなかった。
真理はただ、一瞬願うだけでよかったのだ。
それだけで刀を中心に、全身を氷が走る。
周囲の空気さえも、凍りついた。
自分を視認した青が、まっすぐに突っ込んでくる。
早紀のステルスが、青には効かないという証拠だったが、そんなことはどうでもいいのだ。
鎧を砕いたのは──これが初めてだった。


