極東4th

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「受け入れて…ひとつになることだ」

 瞬間、早紀は固まっていた。

 麻痺させられたように、全身がこわばったのだ。

 後ろにいるのは──真理のはず。

 その彼が、貴沙とひとつになれと言っているのだ。

 考えたことなんか、なかった。

 貴沙が、目の前に現れるなんてありえないことだからこそ、そんな選択肢をよぎらせたこともなかったのである。

 生き残るのはたった一人で。

 もう一人は、消えてなくなるのだと。

 それしか、考えられなかった。

 ひとつに?

 眼球だけをどうにか動かして、早紀は前に立つ魔女を見る。

 同じように彼女も驚いた顔をしているのは、真理の言葉に動揺したせいか。

 消えたくないと思う二人がいる。

 ただ、座れる椅子はひとつ。

 だめよ!

 反射的に否定した時、早紀はようやく自分の身体が動き出したのを知った。

 真理の方を、振り返っていたのだ。

 だめよ、それじゃ私じゃなくなるかもしれない!

 それに、相手が私を受け入れるはずがない!

 その感情を、強く真理にぶつけたのだ。

 彼は。

 彼は、静かな瞳を向けていた。

 冷ややかではない、突き放す目ではない。

 ただ、自分を見ている。

 大体。

 何故、こんなところまで来たのか。

 ここは、鎧の中の更に夢の世界だ。

 どうやってきたのか。

 この中では、真理が一番イレギュラーな駒だろう。

 なんで、なんで!

 爆発しそうな感情が、喉元までせり上がった時。

 その爆発は、真っ白に塗りつぶされた。

 真理が。

 早紀を──抱きしめていたのだ。