ハイクラスの真理は、一日を嫌な気分で過ごした。
嫌な気分。
いや、違う。
朝は嫌だった。
昼に、それは怪訝に変わり。
学校が終わる時間には、憮然に変わっていたのだ。
耳の早い生徒たちが、契約印のことを触れ回るかと思っていたのだ。
しかし。
下校の時間まで、それらは噂すら真理の耳に入ってはこなかった。
まあ、わざわざロークラスを見に行く生徒もいないだろうから、今はこんなものなのかもしれない。
憮然としたまま校門に向かうと、車が待っていた。
中には、既に早紀が乗っているようだ。
初日の学校は、やりすごした。
しかし、真実の本番はここからだ。
後部座席に乗り込むと、真理から逃げるように早紀は少し奥へと動く。
そんな、往生際の悪い女に。
「今夜、出かける」
一言、伝えておく。
きょとんとした目が、こっちに向けられた。
不思議そうな顔。
「は、はあ…いってらっしゃい」
そして。
あさっての、とぼけた言葉。
「お前も、だ」
真理は、目に冷気をこめてしまった。
びくうっと、早紀が跳ねる。
「わ、私? ど、どこに?」
きょろきょろと、落ち着かなく周りを見回す。
どんなに彼女が挙動不審になろうが、出かける先では何ら問題にはならない。
それだけは、真理の救いか。
出かけるだけなら、な。
さて。
「あっち」を、どう自分だけで乗り切る、か。
真理の悩みは、尽きなかった。
嫌な気分。
いや、違う。
朝は嫌だった。
昼に、それは怪訝に変わり。
学校が終わる時間には、憮然に変わっていたのだ。
耳の早い生徒たちが、契約印のことを触れ回るかと思っていたのだ。
しかし。
下校の時間まで、それらは噂すら真理の耳に入ってはこなかった。
まあ、わざわざロークラスを見に行く生徒もいないだろうから、今はこんなものなのかもしれない。
憮然としたまま校門に向かうと、車が待っていた。
中には、既に早紀が乗っているようだ。
初日の学校は、やりすごした。
しかし、真実の本番はここからだ。
後部座席に乗り込むと、真理から逃げるように早紀は少し奥へと動く。
そんな、往生際の悪い女に。
「今夜、出かける」
一言、伝えておく。
きょとんとした目が、こっちに向けられた。
不思議そうな顔。
「は、はあ…いってらっしゃい」
そして。
あさっての、とぼけた言葉。
「お前も、だ」
真理は、目に冷気をこめてしまった。
びくうっと、早紀が跳ねる。
「わ、私? ど、どこに?」
きょろきょろと、落ち着かなく周りを見回す。
どんなに彼女が挙動不審になろうが、出かける先では何ら問題にはならない。
それだけは、真理の救いか。
出かけるだけなら、な。
さて。
「あっち」を、どう自分だけで乗り切る、か。
真理の悩みは、尽きなかった。


