あわれ、まれた。
言葉をそれ以上考えられないほど、早紀の頭の中は真っ白に塗りつぶされる。
そう。
いまの早紀は──かわいそうなのだ。
その『かわいそう』が、鋭く刺さったのである。
あ、あ。
すがった手を。
離す。
真理が、自分を見ている。
横たわったまま、早紀を見ている。
その目にあるのは、憐れみというものなのだと。
そう、彼は言うのだ。
身体を、引く。
完全に彼から離れる。
分かっていたではないか。
何を自分は、真理に期待をしていたのか。
かわいそうなヒキガエルを、憐れみ以外で保護しようなんて考えるものはいないではないか。
あっ…あ…ああああああああああ!!!
ぐちゃぐちゃに、なっていく。
頭の中も、そして魂の中も。
暗いはずの視界で、白や赤や紫の光が点滅する。
猛りに任せて叫びだしたい衝動と、吐き気がこみ上げる。
狂って、しまうかと思った。
真理が指を伸ばさなければ、狂ってしまったかもしれない。
額で描かれる円。
早紀は──狂うための生身を失った。
だが。
いつもとは違った。
固い鎧の中に溶けながら。
早紀は。
もっと深いところまで、溶けていったのだった。
言葉をそれ以上考えられないほど、早紀の頭の中は真っ白に塗りつぶされる。
そう。
いまの早紀は──かわいそうなのだ。
その『かわいそう』が、鋭く刺さったのである。
あ、あ。
すがった手を。
離す。
真理が、自分を見ている。
横たわったまま、早紀を見ている。
その目にあるのは、憐れみというものなのだと。
そう、彼は言うのだ。
身体を、引く。
完全に彼から離れる。
分かっていたではないか。
何を自分は、真理に期待をしていたのか。
かわいそうなヒキガエルを、憐れみ以外で保護しようなんて考えるものはいないではないか。
あっ…あ…ああああああああああ!!!
ぐちゃぐちゃに、なっていく。
頭の中も、そして魂の中も。
暗いはずの視界で、白や赤や紫の光が点滅する。
猛りに任せて叫びだしたい衝動と、吐き気がこみ上げる。
狂って、しまうかと思った。
真理が指を伸ばさなければ、狂ってしまったかもしれない。
額で描かれる円。
早紀は──狂うための生身を失った。
だが。
いつもとは違った。
固い鎧の中に溶けながら。
早紀は。
もっと深いところまで、溶けていったのだった。


