ビクっとして。
目を開けた。
夢の中の心拍数を、そのまま現実世界に持ち出したかのように、胸が高鳴っている。
側には、真理がいた。
反射的に、その夜衣を掴む。
鎧の男が、何か企んでいる気がする。
それ以前に、現実ではひたひたと追い詰められている。
助けて、と。
目の前の真理にすがる。
童話なら、彼は王子様だ。
王子ならば、どんなピンチも救ってくれて、そしてお姫様と幸せに暮らすのだ。
お、ひめ、さ、ま。
ざわっと。
背筋が騒いだ。
どこに。
どこに姫などいるのか、と。
真理がどれほど王子様であろうと、自分はただの下僕でしかない。
怪しい魔法をかけられた、ヒキガエルに過ぎないではないか。
温かいはずの毛布の中で、早紀は寒風に吹きさらされる。
そうなってしまったのなら。
寒くてしょうがないのなら。
たとえ自分がカエルであったとしても、目の前の王子にしがみつくしかない。
彼が払いのけない限り、身の程知らずの両生類らしく、夢を見て現実から逃れているしかできないのだ。
その身体に腕を回し、自分よりも温かい身体にすり寄る。
助けて。
カエルのままでいいから。
魔法なんか解けて、元に戻らなくていいから。
真理は起きている。
目を開いて、早紀の行動を見ている。
ヒキガエルの自分を。
「憐れだな…」
あっ。
真理の言葉が──魂を刺した。
目を開けた。
夢の中の心拍数を、そのまま現実世界に持ち出したかのように、胸が高鳴っている。
側には、真理がいた。
反射的に、その夜衣を掴む。
鎧の男が、何か企んでいる気がする。
それ以前に、現実ではひたひたと追い詰められている。
助けて、と。
目の前の真理にすがる。
童話なら、彼は王子様だ。
王子ならば、どんなピンチも救ってくれて、そしてお姫様と幸せに暮らすのだ。
お、ひめ、さ、ま。
ざわっと。
背筋が騒いだ。
どこに。
どこに姫などいるのか、と。
真理がどれほど王子様であろうと、自分はただの下僕でしかない。
怪しい魔法をかけられた、ヒキガエルに過ぎないではないか。
温かいはずの毛布の中で、早紀は寒風に吹きさらされる。
そうなってしまったのなら。
寒くてしょうがないのなら。
たとえ自分がカエルであったとしても、目の前の王子にしがみつくしかない。
彼が払いのけない限り、身の程知らずの両生類らしく、夢を見て現実から逃れているしかできないのだ。
その身体に腕を回し、自分よりも温かい身体にすり寄る。
助けて。
カエルのままでいいから。
魔法なんか解けて、元に戻らなくていいから。
真理は起きている。
目を開いて、早紀の行動を見ている。
ヒキガエルの自分を。
「憐れだな…」
あっ。
真理の言葉が──魂を刺した。


