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「ひでぇ顔だな」
とぼとぼと歩いていた早紀に、声がかけられる。
ああ。
いつの間にか眠りの道を、歩いていたようだ。
彼女の前には、鎧の男が立っていた。
早紀の力について、一番詳しいはずの男。
「どこまで…知ってたの?」
ぼんやりと、言葉を発していた。
少しずつ、現実で起きたことが、早紀の頭の中で構築されていく。
「まあ…大体は、な」
悪びれる様子はない。
元々、彼は言ったではないか。
どんな力でも構わないと。
ただ、彼は思うまま戦うことができればいいのだ。
「そう…」
ぺたんと、その場に早紀は座り込んだ。
昼間。
彼女の魂が、引き裂かれるような爆弾が降ってきた。
私は父親は誰なのか──ではなく、私は誰なのか。
私は早紀で、でも本当は貴沙で。
ああ。
そこまで考えたら、目の前が一瞬だけ暗くなった。
ああ、そうだったのかと。
貴沙の子どもだから、早紀とつけられたわけではなかったのだ。
キサが裏返ったから、サキと。
名前を、裏返しただけ。
「本当のことを…知りたいか?」
頭の上で、鎧の男の声がする。
のろのろと、彼を見上げる。
「だって…知らないでしょ?」
知るはずがない。
裏返ったのは、むかしむかしの話。
「…ここは俺の世界だぜ。そんでもって、目の前にお前さんの魂がある」
金属の手が、大きく広げられるように、見上げる早紀の顔に近づいてくる。
あ。
今度こそ、本当に目の前が真っ暗になってしまった。
「ひでぇ顔だな」
とぼとぼと歩いていた早紀に、声がかけられる。
ああ。
いつの間にか眠りの道を、歩いていたようだ。
彼女の前には、鎧の男が立っていた。
早紀の力について、一番詳しいはずの男。
「どこまで…知ってたの?」
ぼんやりと、言葉を発していた。
少しずつ、現実で起きたことが、早紀の頭の中で構築されていく。
「まあ…大体は、な」
悪びれる様子はない。
元々、彼は言ったではないか。
どんな力でも構わないと。
ただ、彼は思うまま戦うことができればいいのだ。
「そう…」
ぺたんと、その場に早紀は座り込んだ。
昼間。
彼女の魂が、引き裂かれるような爆弾が降ってきた。
私は父親は誰なのか──ではなく、私は誰なのか。
私は早紀で、でも本当は貴沙で。
ああ。
そこまで考えたら、目の前が一瞬だけ暗くなった。
ああ、そうだったのかと。
貴沙の子どもだから、早紀とつけられたわけではなかったのだ。
キサが裏返ったから、サキと。
名前を、裏返しただけ。
「本当のことを…知りたいか?」
頭の上で、鎧の男の声がする。
のろのろと、彼を見上げる。
「だって…知らないでしょ?」
知るはずがない。
裏返ったのは、むかしむかしの話。
「…ここは俺の世界だぜ。そんでもって、目の前にお前さんの魂がある」
金属の手が、大きく広げられるように、見上げる早紀の顔に近づいてくる。
あ。
今度こそ、本当に目の前が真っ暗になってしまった。


