誕生日の前日。
朝。
修平に廊下で声をかけられた時、本当に偶然に早紀を目にした。
珍しく、その存在が目に留まったのだ。
そして。
賭けに出た。
この女を、イケニエにしない最後の手段、だった。
正確に言うと、魔女なしで「あれ」を手に入れる方法も、真理は知っていたのだ。
ただし。
その場合、魔女の能力は付加されず、能力そのものが低下する可能性があった。
しかし、真理には自分の存在についてのプライドがある。
自分の血と能力で、それを制御できると思っていたのだ。
なのに。
バカな出来損ないの魔女は、屋敷にいた。
よりにもよって、修平に助けを求めていたのだ。
彼は、早紀の味方でもなんでもないというのに。
結局。
真理は、それを運命だと理解した。
この出来損ないの命を救うべく、彼にしては手を尽くした。
それを、無駄にしたのもまた、この出来損ないだったのだ。
せめて。
最後の情報として、生まれ変わる可能性だけを教えてやった。
彼の助言に従い、早紀が微かな望みをつなげることが出来れば──それもまた運命だと思ったのだ。
出来損ないだと思った女は、その微かな望みをつないで、生まれ変わった。
二度、死んだのだ。
肉体を真理に殺され、魂を「あれ」に殺された。
殺す側の二人に、早紀を受け入れる意思があった時だけに成立する契約。
それが。
いまの、早紀だ。
彼女は、魔族と「あれ」のハーフになった。
制御するのは、真理。
その証を、早紀の額に記した。
起きている間は真理の、寝ている間は「あれ」の──下僕になるという証。
朝。
修平に廊下で声をかけられた時、本当に偶然に早紀を目にした。
珍しく、その存在が目に留まったのだ。
そして。
賭けに出た。
この女を、イケニエにしない最後の手段、だった。
正確に言うと、魔女なしで「あれ」を手に入れる方法も、真理は知っていたのだ。
ただし。
その場合、魔女の能力は付加されず、能力そのものが低下する可能性があった。
しかし、真理には自分の存在についてのプライドがある。
自分の血と能力で、それを制御できると思っていたのだ。
なのに。
バカな出来損ないの魔女は、屋敷にいた。
よりにもよって、修平に助けを求めていたのだ。
彼は、早紀の味方でもなんでもないというのに。
結局。
真理は、それを運命だと理解した。
この出来損ないの命を救うべく、彼にしては手を尽くした。
それを、無駄にしたのもまた、この出来損ないだったのだ。
せめて。
最後の情報として、生まれ変わる可能性だけを教えてやった。
彼の助言に従い、早紀が微かな望みをつなげることが出来れば──それもまた運命だと思ったのだ。
出来損ないだと思った女は、その微かな望みをつないで、生まれ変わった。
二度、死んだのだ。
肉体を真理に殺され、魂を「あれ」に殺された。
殺す側の二人に、早紀を受け入れる意思があった時だけに成立する契約。
それが。
いまの、早紀だ。
彼女は、魔族と「あれ」のハーフになった。
制御するのは、真理。
その証を、早紀の額に記した。
起きている間は真理の、寝ている間は「あれ」の──下僕になるという証。


