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タミが、ロークラスに来ていた。
しかも、2年の。
キョロキョロもせず、教室の入り口に突っ立っているのだ。
早紀は、慌てて席を立った。
「な、何か?」
とにかく、声を出す。
するとその大きな瞳が、早紀の声を追って彼女を映した。
やはり、自分に用事だったのか。
わざわざ、ロークラスまで何故。
そう、聞こうとするより先に、手を取られた。
「行きましょう」
見失わないため、連れて行くため──両方の意味で、タミは手を取ったのだ。
「え? 行くってどこへ…」
言葉は、『帰る』ではなかった。
なのに、彼女はどんどんと階段を登ってゆく。
どんどん、どんどん。
高い塔を上るように、タミは上を目指すのだ。
上?
先は、階段の先にあるものを見定めようとした。
あったのは。
扉。
その扉を開けるとそこは──雪国だった。
じゃない!
猛烈な吹雪の中だった。
屋上らしいそこが、なぜいきなり吹雪いているのか。
進みかけた足に、何かが当たる。
「……!」
それは、大きな男だった。
その名前を、そして早紀は知っていた。
美濃だ。
身体の半分ほどが、氷付けのような形で倒れている。
目は、ギラギラと怒りに光っているが、要所を凍らされているらしく、もがくので精いっぱいのようだ。
早紀は、はっと顔を吹雪の向こうに向けた。
男が、二人立っている。
一人は、とても大きい。
美濃よりも、もっと。
そしてもう一人の身体から──吹雪は生まれていた。
タミが、ロークラスに来ていた。
しかも、2年の。
キョロキョロもせず、教室の入り口に突っ立っているのだ。
早紀は、慌てて席を立った。
「な、何か?」
とにかく、声を出す。
するとその大きな瞳が、早紀の声を追って彼女を映した。
やはり、自分に用事だったのか。
わざわざ、ロークラスまで何故。
そう、聞こうとするより先に、手を取られた。
「行きましょう」
見失わないため、連れて行くため──両方の意味で、タミは手を取ったのだ。
「え? 行くってどこへ…」
言葉は、『帰る』ではなかった。
なのに、彼女はどんどんと階段を登ってゆく。
どんどん、どんどん。
高い塔を上るように、タミは上を目指すのだ。
上?
先は、階段の先にあるものを見定めようとした。
あったのは。
扉。
その扉を開けるとそこは──雪国だった。
じゃない!
猛烈な吹雪の中だった。
屋上らしいそこが、なぜいきなり吹雪いているのか。
進みかけた足に、何かが当たる。
「……!」
それは、大きな男だった。
その名前を、そして早紀は知っていた。
美濃だ。
身体の半分ほどが、氷付けのような形で倒れている。
目は、ギラギラと怒りに光っているが、要所を凍らされているらしく、もがくので精いっぱいのようだ。
早紀は、はっと顔を吹雪の向こうに向けた。
男が、二人立っている。
一人は、とても大きい。
美濃よりも、もっと。
そしてもう一人の身体から──吹雪は生まれていた。


