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「お前は…俺が嫌いか?」
いたって、真面目な質問だった。
真理は、自分に対するいい感情を、早紀から引き出さなければならないと悟ったからだ。
嫌いの反対は、好意的な感情だ。
その中には、単純な好きから、憧れや尊敬というものも含まれる。
もし、早紀がそのような感情を自分に持っていると自覚すれば、おのずと行動も変わってくる。
その感情が、他より強ければ、真理を裏切ることもなくなる。
母とやらも、海族とやらも、ほかの魔族の邪魔者も、入ることが出来なくなるのだ。
これまで、早紀が自分に対してどう思っていようが、どうでもよかった。
憑き魔女としての仕事さえきっちり果たせば、あとは本当に何でもよかったのだ。
だから。
そのように扱ってきた。
しかし、彼女はただの『物』ではなかった。
まったく思い通りにはならない。
そして、このまま思い通りにならなければ、真理にとって残念な事態になる可能性があるのだ。
それを阻むためには。
真理を好きにさせるのが、一番早いことに思えたのだ。
早紀は。
長いこと硬直していた。
真理の質問は、思いのほか彼女に衝撃を与えたようだ。
「え…っと…あ…」
その顔のまま、意味不明な声をこぼす。
「あっと…えと…」
驚きの目は、真理を見たまま。
「好きとか…嫌いか…とかじゃなくて…」
ようやくその唇が、意味のある言葉を紡ぎ始める。
「ええと……怖い」
そして──魔族としては、喜ばしいホメ言葉をもらう羽目となったのだ。
いま、真理が望む言葉の中では、真反対に近いものだったが。
「お前は…俺が嫌いか?」
いたって、真面目な質問だった。
真理は、自分に対するいい感情を、早紀から引き出さなければならないと悟ったからだ。
嫌いの反対は、好意的な感情だ。
その中には、単純な好きから、憧れや尊敬というものも含まれる。
もし、早紀がそのような感情を自分に持っていると自覚すれば、おのずと行動も変わってくる。
その感情が、他より強ければ、真理を裏切ることもなくなる。
母とやらも、海族とやらも、ほかの魔族の邪魔者も、入ることが出来なくなるのだ。
これまで、早紀が自分に対してどう思っていようが、どうでもよかった。
憑き魔女としての仕事さえきっちり果たせば、あとは本当に何でもよかったのだ。
だから。
そのように扱ってきた。
しかし、彼女はただの『物』ではなかった。
まったく思い通りにはならない。
そして、このまま思い通りにならなければ、真理にとって残念な事態になる可能性があるのだ。
それを阻むためには。
真理を好きにさせるのが、一番早いことに思えたのだ。
早紀は。
長いこと硬直していた。
真理の質問は、思いのほか彼女に衝撃を与えたようだ。
「え…っと…あ…」
その顔のまま、意味不明な声をこぼす。
「あっと…えと…」
驚きの目は、真理を見たまま。
「好きとか…嫌いか…とかじゃなくて…」
ようやくその唇が、意味のある言葉を紡ぎ始める。
「ええと……怖い」
そして──魔族としては、喜ばしいホメ言葉をもらう羽目となったのだ。
いま、真理が望む言葉の中では、真反対に近いものだったが。


