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またか。
『その感覚』に、真理は眉を寄せた。
またしても、早紀につっかかる魔族の感触を、味わわされたのだ。
昨日の今日を考えると、イデルグの息子だろうと予想出来た。
招待から帰りついた昨晩。
真理は、修平を通じてイデルグの息子二人の情報を、軽く仕入れていた。
美濃と甲斐。
同じ学校の、一年であることが分かった。
ナリはでかいが、真理よりも年下だったのだ。
あの育ちすぎの身体は、遺伝と父親の影響だろう。
しかし、昼休みというイヤな時間に、ちょっかいをかけられた。
放課後と違い、どこもかしこも生徒で溢れている。
そんな時間に、ロークラスに足を運ぶのは、非常に不本意だったのだ。
しょうがなく、真理は立ち上がった。
放っておける魔女なら、どれだけ面倒は減るだろう。
トゥーイの憑き魔女ならば、おそらくここまで手間をかけることもないと思われる。
あの憑き魔女も、所詮は魔女なのだから、何らかの思惑を身の内で育てているに違いないが。
しかし、それが内側でとどまっているだけなら、主としては問題ないのだ。
だが、早紀はそういうワケにはいかない。
いまようやく彼女は、魔女としての自覚に踏み込んだばかりで。
そんな不安定な状態を、イデルグの息子たちにかき回されたくなかったのだ。
もしも、早紀が──どちらかの誘惑に負けたらどうなるのか。
そう考えると、真理は非常に不快だったのだ。
ロークラスに足を運ぶ事実よりなお、不快だったのである。
真理の鎧でありながら、心をイデルグ家に持っていかれる。
その身体の一部を、イデルグ家に持っていかれるのだ。
それらの想像は、多大なる不愉快を、真理の中で生んでいた。
理由など分かっている。
早紀は、この『カシュメルの鎧』なのだから。
その魂も心も身体も全て、カシュメルのものでなければならない。
そう。
全て、カシュメルのものでなければならないのだ。
またか。
『その感覚』に、真理は眉を寄せた。
またしても、早紀につっかかる魔族の感触を、味わわされたのだ。
昨日の今日を考えると、イデルグの息子だろうと予想出来た。
招待から帰りついた昨晩。
真理は、修平を通じてイデルグの息子二人の情報を、軽く仕入れていた。
美濃と甲斐。
同じ学校の、一年であることが分かった。
ナリはでかいが、真理よりも年下だったのだ。
あの育ちすぎの身体は、遺伝と父親の影響だろう。
しかし、昼休みというイヤな時間に、ちょっかいをかけられた。
放課後と違い、どこもかしこも生徒で溢れている。
そんな時間に、ロークラスに足を運ぶのは、非常に不本意だったのだ。
しょうがなく、真理は立ち上がった。
放っておける魔女なら、どれだけ面倒は減るだろう。
トゥーイの憑き魔女ならば、おそらくここまで手間をかけることもないと思われる。
あの憑き魔女も、所詮は魔女なのだから、何らかの思惑を身の内で育てているに違いないが。
しかし、それが内側でとどまっているだけなら、主としては問題ないのだ。
だが、早紀はそういうワケにはいかない。
いまようやく彼女は、魔女としての自覚に踏み込んだばかりで。
そんな不安定な状態を、イデルグの息子たちにかき回されたくなかったのだ。
もしも、早紀が──どちらかの誘惑に負けたらどうなるのか。
そう考えると、真理は非常に不快だったのだ。
ロークラスに足を運ぶ事実よりなお、不快だったのである。
真理の鎧でありながら、心をイデルグ家に持っていかれる。
その身体の一部を、イデルグ家に持っていかれるのだ。
それらの想像は、多大なる不愉快を、真理の中で生んでいた。
理由など分かっている。
早紀は、この『カシュメルの鎧』なのだから。
その魂も心も身体も全て、カシュメルのものでなければならない。
そう。
全て、カシュメルのものでなければならないのだ。


