同じ学校…だったんだ。
早紀は、半分唖然としながら、その事実を噛み砕いていた。
イデルグの、息子のことである。
昼休み。
教室で、何もすることがない早紀の元に、訪問者がきたのだ。
美濃だった。
横に、何故かトゥーイがいる。
その後方には、零子が控えていた。
ある意味、学内で早紀を探すための、最高の人間たちを引き連れてきたわけだ。
「トゥーイ卿…これで貸しは無しです…助かりました」
「そうしてほしいものだな。僕はどっちが跡目を継ごうが、問題ないんだから」
美濃の言葉に、彼よりも高い位置にいるトゥーイは、面白くなさげに肩をそびやかす。
早紀は困惑しながら、二人の男を見比べる。
この二人が一緒にいる理由が、分からなかったからだ。
共通点があるとすれば、鎧を受け継ぐ血筋というくらいか。
しかし、トゥーイはちらりと早紀を睨むように見ると、さっさと零子を引き連れて帰ってしまった。
「少し話がしたくてな…それくらいは許されるだろう?」
彼は、空いている早紀の前の席に座り、半身を乗り出すように振り返る。
身体が大きいせいで、座ってなお威圧感がある。
昼休みに来たのは、考えた上か。
放課後なら、早紀は真理に合わせて帰らなければならない。
昼休みとは、半端な長さの、しかし逃げられない時間帯だ。
そして、断りにくい話の仕方だ。
甲斐のように、いきなり腕をひっつかんで結論を強要したりはしない。
早紀が、目で軽くトゥーイの消えた方を見ると、美濃も同じように一度視線を動かした。
「ああ…トゥーイ卿は、俺の従兄弟だ。違う血筋の従兄弟はいいな…殺す優先順位が低いから頼みごとが出来る」
さらりと、隠されてもいないだろう真実を述べながら──しかし、そら恐ろしい言葉も付随している。
「父はな…」
現状に、早紀が追い付けないでいるのをよそに、美濃はさっさと話を始めて。
この辺りの強引さは、父親や甲斐と変わらない。
「父はな…憑き魔女を作れなかったことを、一番後悔していた」
そして──イデルグの話を、した。
早紀は、半分唖然としながら、その事実を噛み砕いていた。
イデルグの、息子のことである。
昼休み。
教室で、何もすることがない早紀の元に、訪問者がきたのだ。
美濃だった。
横に、何故かトゥーイがいる。
その後方には、零子が控えていた。
ある意味、学内で早紀を探すための、最高の人間たちを引き連れてきたわけだ。
「トゥーイ卿…これで貸しは無しです…助かりました」
「そうしてほしいものだな。僕はどっちが跡目を継ごうが、問題ないんだから」
美濃の言葉に、彼よりも高い位置にいるトゥーイは、面白くなさげに肩をそびやかす。
早紀は困惑しながら、二人の男を見比べる。
この二人が一緒にいる理由が、分からなかったからだ。
共通点があるとすれば、鎧を受け継ぐ血筋というくらいか。
しかし、トゥーイはちらりと早紀を睨むように見ると、さっさと零子を引き連れて帰ってしまった。
「少し話がしたくてな…それくらいは許されるだろう?」
彼は、空いている早紀の前の席に座り、半身を乗り出すように振り返る。
身体が大きいせいで、座ってなお威圧感がある。
昼休みに来たのは、考えた上か。
放課後なら、早紀は真理に合わせて帰らなければならない。
昼休みとは、半端な長さの、しかし逃げられない時間帯だ。
そして、断りにくい話の仕方だ。
甲斐のように、いきなり腕をひっつかんで結論を強要したりはしない。
早紀が、目で軽くトゥーイの消えた方を見ると、美濃も同じように一度視線を動かした。
「ああ…トゥーイ卿は、俺の従兄弟だ。違う血筋の従兄弟はいいな…殺す優先順位が低いから頼みごとが出来る」
さらりと、隠されてもいないだろう真実を述べながら──しかし、そら恐ろしい言葉も付随している。
「父はな…」
現状に、早紀が追い付けないでいるのをよそに、美濃はさっさと話を始めて。
この辺りの強引さは、父親や甲斐と変わらない。
「父はな…憑き魔女を作れなかったことを、一番後悔していた」
そして──イデルグの話を、した。


