学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。

熱くて不規則な感情を自覚してからの私は、まるで壊れた精密時計のようだった。




頭の片隅では常に「完璧な立花紬」を維持しようと冷徹な数字や正論が渦巻いているのに、如月くんの姿を目で追うたびに、胸の奥の心臓が不思議と激しく暴れ出す。




学校の廊下ですれ違う瞬間、彼がいつものように気の抜けた顔で「やっほ、委員長」と小さく手を挙げるだけで、私の視界は一瞬で真っ白になり、用意していたはずの完璧な挨拶が喉に張り付いて音にならなくなる。





そんな私を見て、如月くんはいつも瞳をいじわるに細め、誰も気づかないほどの微かな笑みを唇の端に浮かべて通り過ぎていくのだ。