学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。

私はやっぱり、自分では何もできない、完璧なんかじゃない、ただの無力な女の子なのだと、絶望が脳裏を過る。




その時だった。




私の視界を塞ぐようにして、すっと、目の前に大きな背中が立ちはだかった。
如月くんだ。




「おい」




彼の口から漏れたのは、いつも教室で聞くような気の抜けた声ではなかった。
地を這うような、底冷えするほど低く、冷淡な声。




一瞬にして、彼の纏う空気が、あの図書室の最奥で見せた【IQ200の冷徹な天才】のそれへと完全に入れ替わった。




彼は鋭い瞳で男たちを冷たく見下ろし、ポケットに手を突っ込んだまま、微塵の動揺も見せずに淡々と言い放った。