学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。

家の中にいれば、お兄ちゃんの前で「これくらい平気よ」と完璧な笑顔を作ってみせるのに、遮るもののない自然の猛威の前では、私の脆い仮面なんて簡単に剥がれ落ちてしまう。



それと同時に、まるでバケツをひっくり返したような、猛烈な豪雨が私たちの頭上に降り注いだ。



大粒の雨が容赦なく肌を叩き、お兄ちゃんに買ってもらったお気に入りのサックスブルーのワンピースが、一瞬で肌に張り付くほどびしょ濡れになっていく。




「こっちだ、学校の旧校舎の方が近い」




如月くんは私を庇うように自分の身体を覆いかぶせながら、雨の中を猛スピードで駆け抜けた。





息を切らし、足元を泥で汚しながら、私たちは命からがら学校の裏門をくぐり、あの薄暗い旧校舎の地下にある、写真部室へと滑り込んだ。