学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。

「あ……雲行きが怪しくなってきたね」



私が不安そうに空を見上げると、如月くんは首から下げた一眼レフカメラを素早く撥水性のバッグへと仕舞い込み、眼鏡の奥の瞳を険しく細めた。




「気象レーダーのデータだと、あと10分は持つ計算だったんだけどな。



天気は急変しやすいか……。紬、走れる?」



「え? きゃあっ!」



如月くんに大きな手で手首を強く掴まれ、私は引きずられるようにして走り出した。



その直後だった。




視界が割れるような強烈な白い閃光が走り、コンマ数秒の後、バリバリバリという鼓膜を震わせる激しい雷鳴が轟いた。



「っ!」




あまりの恐怖に私は短い悲鳴を上げて立ちすくんでしまう。