学校一のおバカ男子は、IQ200の意地悪でした。

土曜日の朝、私は人生で初めて、お兄ちゃんに対して真っ赤な嘘を吐いた。



「今日は友達と、中央図書館の閲覧室で次の定期テストの模擬問題を解いてくるね。


夕方までには戻るから、お昼ご飯は気にしないでね」



玄関で靴を履きながら、私は努めて冷静な、いつもの「真面目な妹」の声を響かせた。


「紬は熱心だね。


でも、あまり根を詰めすぎて体調を崩さないようにね。


帰ってくる頃に美味しいハーブティーでも淹れて待ってるよ」



リビングの奥から聞こえるお兄ちゃんの声は、どこまでも優しく、私への信頼に満ちていた。