本日、溺愛注意報。

うまく聞き取れなくて、私は蓮夜様の口元に耳を寄せた。



「⋯⋯⋯⋯キス、して⋯⋯」

「⋯⋯ふぇっ!?」



蓮夜様の言葉の意味を理解してしまった私は、慌てて口元を抑えた。

い、今の声⋯⋯誰にも、聞かれてない、よね⋯⋯っ?

少し大きな声になってしまった自覚はあるから、恥ずかしい気持ちに襲われる。



「恋雪がキスしてくれたら⋯⋯起きる」



な、何言ってるの、このご主人様はっ⋯⋯!!



「い、いいから起きてくださいーっ!」

「うっ⋯⋯まぶし」



もう最終手段を使うと心に決めた私は、意を決して蓮夜様を覆っていた大きな掛け布団を一気に剥いだ。

ゆ、許してくださいねっ⋯⋯!

というより、悪いのは変なことを言った蓮夜様なんじゃ⋯⋯?

そう思いながら、蓮夜様が完全に覚醒するのを待つ。



「⋯⋯恋雪、おはよう」

「おはようございます、蓮夜様」



ふふっ、蓮夜様ったら。

私は彼に近づいて、そのサラサラな蜂蜜色の髪の毛をそっと撫でた。