本日、溺愛注意報。

ほんとだ⋯⋯。

夕立って、こんなにも短いものだったっけ。



「よいしょっと」



湊くんが傘を閉じて、私との間に少しの距離が生まれる。

あ⋯⋯。

なんか⋯⋯さみしい、な⋯⋯。

さっきまでの距離感が嘘だったみたい。




「よかったね、保科サン。これで帰れるじゃん」

「う、うん⋯⋯」



雨が止んだから、これで無事に家に帰れる。

嬉しいし、ありがたいこと。

そう、思っているのに⋯⋯。


___なんで私、離れたくないって思ってるんだろう。


⋯⋯そう思ってしまう理由なんて、自分に問いかけなくてもわかっている。

湊くんと離れるのが嫌なんだ。

嫌だ⋯⋯もっと、一緒にいたい。

やっと、少し距離を縮められたのに⋯⋯。



「じゃあね、保科サン」



そう言って、違う方向に歩き始めた湊くん。

あっ⋯⋯。