本日、溺愛注意報。

「⋯⋯っ!」



い、意地悪っ⋯⋯!

きっと、湊くんには私が雷を怖がっていることなんてお見通しなのだろう。

私が強がっていることを見越して、こんな意地悪なことを言っているのだ。



「⋯⋯素直になればいーのに」



湊くんが私の耳元まで口を近づけて、そう囁いた。



「い、今! みっ⋯⋯!!」

「いーじゃん。今俺しかいないんだし。
保科サンかわいいんだからもったいないよー」

「かわっ⋯⋯!?」

「ははっ。そーやってすぐ反応しちゃうのもかわいい」



ぜ、絶対にからかわれてる⋯⋯!

私は恥ずかしさと怒りで顔を赤くさせた。



「も、もう自分で帰るので! さよなら⋯⋯っ」



そのままカバンを手にとって、湊くんを教室に残してから下駄箱に向かった。

⋯⋯何してるんだろ、私。

せっかく、湊くんと二人きりになれるっていう絶好のチャンスだったのに⋯⋯自分からそのチャンスを手放してしまった。

⋯⋯もういいや。帰ろ。

もう諦めた私は、カバンの中から傘を取り出そうとしてカバンの中を漁った。