本日、溺愛注意報。

「⋯⋯なーんで、こんな日に限って雨なんだろ」



ジメジメとした空気の中、自分の机に突っ伏しながら、私はそう呟いた。

横を見ると、そこには好きな人⋯⋯湊優月(みなとゆづき)の席がある。

湊優月は何もかもが完璧な超人。

なのに、自分の実力を鼻にかけることはなく、ずっと謙虚⋯⋯というより、彼が何にでも無関心だから自慢する必要がないのだろう。


私・保科心陽(ほしなこはる)は頭がいい方ではない___むしろ悪い方である___から、今日はこうして一人教室に残って、先生から出された課題に取り組んでいた。

せっかく課題が終わって帰れるっていうのに⋯⋯。

そんな私に襲いかかったのが、この大雨。



「天気予報では雨なんて降らないって、言ってたじゃん!!」



今の時期特有の、急な夕立なのだろうか。

⋯⋯理由がなんにせよ、雨は嫌いだ。

なぜなら___


___ゴロゴロゴロッ


「きゃっ⋯⋯」



⋯⋯私は、雷が苦手だから。

こういう大雨の日には、大体雷が落ちる。

それこそ、十中八九の確率で。