本日、溺愛注意報。

そう錯覚してしまうほどに、蓮夜様の思い通りになってしまっている自覚があった。


___何分が経ったのだろうか。

気になって時計を見てみると、まだ七分ほどしか経っていなかった。

嘘⋯⋯体感だと、二十分くらいなのにっ⋯⋯。



「はい、終わり」



しばらく机とにらめっこをしながら手を動かしていた蓮夜様が、私の方へと向いた。

そして、私の手に資料が返される。

こ、これっ⋯⋯!

私は手元の資料に目を通して、とあることに気づいた。



「な、なんで蓮夜様がお仕事やっちゃったんですかぁっ⋯⋯!」

「なんで、って⋯⋯」



そう言いながら、椅子から立ち上がった蓮夜様。



「れん、や⋯⋯さま⋯⋯?」

「恋雪を存分に甘やかすため、かな?」



もしかして⋯⋯さみしいのかな?

こんなに甘えん坊な蓮夜様を見るのは初めてだ。

⋯⋯いや、それなら私が蓮夜様を甘やかす構図になるはず。

なんで蓮夜様は、私を甘やかすために、私の仕事を終わらせてくれたの⋯⋯?