恋を知らない私、愛されます⁉︎

ふぅ〜。

やっと授業が終わったぁ!


今日は部活もないし、まっすぐ帰ろうかな〜。

そう思いながら帰る準備をしていると……


「由良」

「ん? どうしたの、隼人くん?」

「……俺のテニス部の練習、見に来てほしい」

「えっ?」


突然のお誘いに、思わず目をぱちぱちさせた。

隼人くんのテニスかぁ……。

ちょっと気になるかも!


少し悩んだ末、私は答えた。


「いいよ! 今日、部活ないし! でも、なんで今日なの?」

「今日、部内で試合があるんだ」

「ふむふむ、そうなんだ!」


……ん?

あれ?

隼人くん、なんだか顔が赤くない?


「隼人くん、顔真っ赤だよ?」

「なっ!? あ、赤くねーし!」

「え〜? 絶対赤いよ?」

「うるさい! 早く行かないと部活に遅れるだろ!」

「あっ、そうだね! 早く行こっ!」


そう言って、私たちは教室を出た。

……のだけど。


「きゃーっ! 由良様よ!」

「今日も素敵〜っ!」

「ひゃぁっ!?」


廊下に出た瞬間、見知らぬ女の子たちに囲まれてしまった。

身長的に、中学1年生かな?


「ゆ、由良様! 一緒にお話ししてください!」

「あ、あの……ごめんね。早く行かないといけなくて……」

「でも、お話ししたいです!」


うぅ……どうしよう。

せっかく隼人くんと一緒に行けるのに……。


困っていた、そのとき。

「おい。何してる?」


聞き覚えのある声が響いた。

振り向くと、隼人くんが少し不機嫌そうな顔で立っていた。


「きゃーーーっ!! は・や・と・様よ〜っ!!」

「うるさいな。由良も困ってるだろ」

「「「えっ!?」」」


女の子たちが一斉にこちらを見た。

「「「ご、ごめんなさいっ!」」」

「あっ、ううん! 大丈夫だよ!」


私が慌てて笑顔で答えると、隼人くんが口を開いた。

「由良、早く行くぞ」


そう言って、隼人くんは私の手を引いた。

「えっ、あっ、うん!」


そのまま女の子たちの間を抜けていく。


「あ、あのっ、隼人くん!」

「ん?」

「……ありがとう!」

「……おう」


隼人くんは、なぜか顔をそらした。

……なんでだろう?


まあ、いっか!