恋を知らない私、愛されます⁉︎

はぁ……学校、めんどくさい。

そんなことを思いながら教室に入ると……


あっ。

いた。


俺が片思いしている女子。

青野由良。


由良は学校でも有名な美少女で、頭もいい。

男女問わず人気があって、まさにみんなの憧れの存在だ。


……なのに。

超がつくほどのおっちょこちょい。


まあ、そこも含めて好きなんだけど。

……って、何考えてんだ、俺!


とにかく、今日も由良はかわいい。


うん。朝からかわいい。

……いや、いつもかわいいけど。


「昨日のテスト、どうだった?」

気づけば、俺は由良に話しかけていた。


いきなり声をかけられて驚いたのか、由良の肩がぴくっと跳ねる。


……あ、驚かせた。

悪いことしたかな。


そう思っていると、由良はにっこりと微笑んで答えてくれた。


「まあ、全部解けたかなぁ」

……やっぱり天才だな。

「へー、すごいじゃん」

思わずそう褒めると、

「だよね〜!」

玲奈も言った。


由良は嬉しそうに笑った。


…………。

………………。


待って。

その笑顔、反則。

かわいすぎるだろ。


やばい。

絶対、今の俺、顔真っ赤だ。

……落ち着け、南隼人。


ただ笑っただけだぞ?

なのに、なんでこんなにドキドキしてんだよ!


「そういう玲奈はどうなんだ?」

これ以上、由良の顔を見ていたら心臓がもたない。


俺は慌てて話題を変えた。


「えっとねぇ……難しすぎて、全然解けてないっ!」

玲奈が困ったように笑う。


「あれ、中学1年生の基礎だぞ」

「えっ!?」

……いや、マジか。


そんなに難しい問題あったか?

まあ、人それぞれ得意不得意はあるよな。

そう思っていると……



キーンコーンカーンコーン!



チャイムが鳴った。


あーあ、授業か。

……正直、めんどくさい。


由良のことを考えていたいのに。

……いや。

授業に集中しろ。


そう思って教科書を開いた。

……開いた、はずだった。


気づいたら、授業は終わっていた。

…………。

俺、何してたんだっけ?


……たぶん、寝てた。

うん。


きっとそうだ。