彼は妖精と話が出来るということも教えてくれた。
普段何気ないことでも妖精たちは耳を傾けてくれるんだという。
ボクらが暮らしていることでいなくなってしまう妖精もいて、彼はそれを悲しんでいた。

ボクが得た経験値。
それは妖精という存在を知ったことと、この世界を大切にしなきゃいけないということ。
あと…
彼が親友になったこと。

今ボクたちは高校生。
今でも彼は妖精と話せるし、ボクも彼に触れれば聴こえてくる。
聴こえるたびに安堵している。






まだ妖精がいる、と。





いつまでもつか分からないこの世界。




妖精がいなくなったら、どうなるのだろう。