義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

 二本脚でぴょこぴょこと飛び跳ねるように進む姿はとても愛らしい。シーラが愛おしそうな瞳で小鳥を見守っていると、赤い小さな実の前で立ち止まり、赤い実をついばむ。そして、一つを難なく丸っと飲み込んだ。そして、次から次へと赤い実をついばんでいく。それが終わると、今度は紺色の少し大きな実の前にきて、またついばみ始めた。

 小鳥を観察していると、赤い小さな木の実と紺色の少し大きめの実がお気に入りらしい。

「その二つが好きなのね。わかったわ」

 シーラがそう言うと、小鳥はお腹がいっぱいになったのか、シーラの手元へ飛んできた。急に羽ばたいてきたので、シーラは驚く。

「少しなら飛べるの?それとも、もうちゃんと飛べるのかしら?でも、それだったら部屋の中をもっと飛び回って良いはずだけど……」

 シーラがそう尋ねると、小鳥は、はて?という顔をしてシーラを見つめている。ふと、小鳥の嘴の端に木の実のカスが付いているのが見えて、シーラは思わず微笑んだ。

「お口に木の実のカスがついているわ。ふふ、可愛い」

 そう言ってシーラが嘴を優しく拭ってあげると、小鳥は嬉しそうに目を閉じている。そしてシーラの手のひらに移動すると、掌の上で座り込んでしまった。ふわふわのお腹の羽の感触が気持ち良くて、シーラは目を輝かせる。

 お腹がいっぱいになって眠くなったのだろうか、小鳥はそのままシーラの手の上で目を瞑る。シーラはあまりの愛おしさに親指で優しく小鳥を撫で始めた。すると、小鳥はうっとりとした顔で撫でられている。

(ああ、なんて可愛いのかしら!こんなに可愛らしい生き物、見たことが無いわ!)