義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される

 シーラが青い小鳥を拾ってから一週間が経った。小鳥はみるみる元気になっていき、部屋の中を飛び回れるくらいにまで回復した。

 小鳥が目覚めてからすぐに、屋敷の倉庫にしまわれていた鳥かごをフルールが綺麗にして持ってきてくれた。小鳥は最初、シーラの側を離れるのを拒んだが、シーラが根気強く小鳥へ鳥かごに入るよう言ったため、しぶしぶ鳥かごで過ごすようになる。今では鳥かごの中もお気に入りの場所の一つになったようだ。

「おはよう、小鳥さん。今日も元気みたいでよかった」

 鳥かごの扉を開くと、小鳥は元気よく鳥かごから出てきて、すぐにシーラの肩へ止まる。それから、シーラがシーラの部屋にいる時はそのほとんどの時間をシーラの側で過ごしていた。

「あなたは一体どこから来たの?もう飛べるようになったし、外に離してあげてもいいのだけれど……。でも、まだあの悪そうな人たちがあなたを探しているかもしれないものね」

 シーラが指に小鳥をとまらせながら不安げな顔でそう言うと、小鳥は首をかしげてピ、と小さく鳴いた。

(この子をいつまでここで保護するかちゃんと決めないと……)

 そう思いながら窓の外を眺めていると、馬車の音が聞こえてくる。そして、屋敷の前で止まる音がした。

(馬車が来たってことは……まさかお姉さま!?大変!この子が見つかったら、きっとこの子を奪って売りに出してしまうわ)

 シーラは慌てて小鳥を鳥かごにしまおうとした。だが、小鳥はシーラの側を離れたがらない。

「お願い、鳥かごの中に入って。お姉さまに見つかったら、あなた大変なことになってしまう!お願いよ!」

 必死なシーラをジッと見つめて、小鳥は何かを察したのかすぐに鳥かごに入った。シーラは鳥かごの扉を閉めて、部屋をきょろきょろと見渡す。そして、クローゼットを開けると、奥の見えない位置に鳥かごを置いた。