夜の底に、二人だけの花火を灯そう

「これで終わります。さようなら」

「「「「「さようなら」」」」」


「やったぜー、今日新作ゲームの発売日だって!」

「マジ?え、財布この前無くしたかも」

「えぇぇ!?」

「うっそぉ。ありますよーん。金足りてるか分かんねぇけど」

みんなの元気そうな声が私の耳を通り抜けた。


手に回したバックが重たい。


いつもそうだ。

普通、学校が終われば嬉しくて飛び跳ねるはずなのに、私はいつもそう。


なぜなら──

家は、地獄だから。

学校の方がましだ。

学校は真面目に優等生をやっていればなんてことない。


家には、


姉の八つ当たり、父の放蕩、母の泥酔が待っている。


姉は大学受験なのを良いことに、私に当たってくる。

父は女遊びが激しく、いつもどこかに出かけている。

母は四六時中酒をのんでおり、酔っ払って絡まってくる。


家にいると安心できない。私の家は普通じゃないんだ。