「おかしな奴じゃのう。お前ほど優秀なら、わざわざ人間界に行かなくとも、魔法界に残って魔法局へ入るのを目標にするじゃろう。後ろを見てみぃ」
「ほぇ?」
校長先生が指す後ろを見ると、そこには項垂れている魔法使いがちらほらいた。
「あら……他の人達は、希望通りの配属にならなかったとか、ですか?」
「あぁ。魔法界に残ることを希望していたが、みんな人間界に配属になったんじゃ」
「え? 反応間違えてません? 喜ばないといけないじゃないですか」
「人間界へ行くことが決まって喜ぶのは、お前さんだけじゃ。まぁ、ワシとしてはようやくお前さんの面倒を見なくてすむから万々歳なんじゃが」
ほっほ、と軽く笑うからふぅんと話を流しそうになったけれど、めちゃくちゃ悪口を言われた気がする。
「ところで、ぽぷら。お前さん、人間界に世話をしてくれそうなアテはあるんか?」
「えっ。そんなのないですよ」
「なんじゃと。まったく、最後まで手を煩わせおって」
校長先生は短く息を吐けば、スッと姿を消した。
えぇ……私、一応この学校の首席で卒業するのに、最後にそんなことを言うなんて。
まっ! 日本に行けるからいっか!


