すく~る☆うぃっち! ~私立きらびやか学園の星川ぽぷら!~


「えぇ~? やだなぁ、そんなわけないじゃん。今来たばっかりなのに、お兄さんもしかして当たり屋ってやつ?」
「どっちかって言うとそれはお前だろ! お前の手が俺にアッパー食らわせたんだろうが……!」

涙目のお兄さんが、ワナワナと震えながら片手で自分の顎を押さえて、もう一方の手で私の右手を指さす。
右手はじんじんと痛む。
違和感の正体に気付くと、サァッと血の気が引いた。

「わわわっ! ご、ごめんなさいっ!」

ど、どうしよう……!
これから下宿でお世話になるっていうのに、怪我を負わせるなんて!
うぅ、早くも下宿先での失敗にずーんと気持ちが重くなる。

「……別に。反省してるならいいよ」

男の子は、顎を数回擦ってから私にそう言うと、ふいっと顔をそらした。
よかったぁ……! うん、やっぱり人間界の人たちはいい人が多い。

「ありがとっ! あっ、自己紹介がまだだったね! 私、星川ぽぷら! 魔法使いで、配属先がここ! 日本になったの!」
「そう。日本って言っても、わざわざここに来なくても他に場所あるでしょ。ていうか、親父と知り合いなんだろ?」

男の子に聞かれるけれど、私は首を傾げるしかできない。
なぜなら、私にはここへ来るアテなど自分の意志ではまったくないだからだ。