私、望月琴音。中学2年生の13歳。
今日は私、転校して、新しい学校に通うんだ!
その学校はすごく広くて、小学校から高校まである学園で、涼風学園っていうところなんだ!
制服はネイビーのブレザー。今日は4月のわりに蒸し暑くて、アイボリーのカーディガンをはおって来ちゃった!
ずーっと憧れてた水色のチェックのリボンに、ネイビーのチェックのプリーツスカート。
見たときにとっても可愛いくて、目がきらきらしちゃったんだ!
……ん? あれ、女子がすごく集まってる……。どうしたんだろう?
あのポニーテールの人に聞いてみようかな?
「あのっ……!」
「なに?」
その人はクールな感じでこたえた。
「あの、えーっと……。あそこに群がってる女子たちって、どうしたんですか?」
私がそう聞くと、一気に不機嫌そうな顔になった。
「ああ。あの人たちね。私は別に興味ないんだけど、学園のアイドルって言われてる人達がいて、その人達を出待ち……っていうか、登校待ち? してる感じ。あそこにいる女子たちは、勝手に作られたFCの会員たち」
「へ、へぇー……」
「あなた、見たことない顔だし、転校生でしょ? 来るって言ってたし。担任の先生にFCについてよぉ~く聞いたほうがいいわよ。ルールがね、うざいほど面倒だから」
「はい! ありがとうございます! でも、どうして転校生って分かったんですかっ?」
「ああ。私、宮本真央っていって、学園長の孫だから。ここの生徒の顔と名前が一致してるからね。だから、知らない顔がいたら、転校生だってわかるわけ」
宮本先輩は少しどや顔で言った。
「お、おお~! 宮本先輩、すごいですね! あ、じゃあ、また! 」
「うん。またね。……あ!」
「ん? あの男子って……もしかして……?」
「そう。あれが、涼風学園のアイドル・如月瞬(きさらぎしゅん)。私と同い年よ」
「へえ……。あれが、学園のアイドルなんですね」
さっき如月先輩は来たばかりなのに、もう女子たちが集まっていた。如月先輩って、すごく人気なんだなぁ。
キーンコーンカーンコーン
(あ、もう教室に行かなくちゃ。)
私は宮本先輩と別れて、教室に行った。
――50分後
「やっと集会終わったねぇー」
「うん。まじでだるかったわ~」
なんて言う声が聞こえてくる。友達を作りたいけど、担任の先生に学園長室に行くようにって言われてるんだっけ。
担任の先生にFCのことを聞くの忘れちゃったし、学園長先生に聞こーっと。
コンコンコン
「はい」
おじいさんっぽい声……な気がする。
「失礼します」
おお…学園長室って、こんなに広くてきらきらしてるんだ……!
学園長先生は、おじいちゃんで、すごく優しそう。よかった!
怖そうな先生じゃなくて。安心!!
「えーっと、お話って……?」
「ああ。そうじゃったな。望月さんには、図書委員会に入ってほしいのじゃ」
「え?」
そ、そんな話? と目を見開いていると。
「図書委員は、前まで委員が多かったんじゃが、最近になってすごく減ってしまってのぉ……。そして、2-3の担任の吉田先生が望月さんは本が好きだと言ってたから、ちょうどいい! と思ってのぉ。どうかな?」
そういえば、ここに転校する前に面接したんだっけ。それで「好きなものは?」って聞かれたから、「本です」って答えたんだよね。
「小学校の頃も図書委員だったので、たぶんやることって大体一緒ですよね。ならやります」
「おお! 望月さん、ありがとう!」
学園長先生は私の手を握ってそう言った。学園長先生って、意外とフレンドリーなんだな。
……って、FCのこと、忘れないうちに聞いちゃおう!
「あの!2年生の宮本真央先輩に聞いたんですけど、如月瞬先輩のファンクラブがあるって本当なんですか?宮本先輩が、ファンクラブのルールがめんどくさいって言ってたので、気になったんですけど……」
「ああ、それか。わしもずーっと気になってたんじゃ。できたのは、去年の6月頃かな。ある如月さんの同学年の女子たちがイケメンイケメンって騒ぎ始めたのがきっかけでの。リーダー的存在の女子が無許可でFCを作ったんじゃ。で、望月さんが聞きたい、ルールの紙がこれじゃ」
学園長先生が渡してくれた紙を受け取った。え-っと。
その一。登下校や移動中、彼の半径一メートル以内に近づいてよいのはFC幹部のみ。一般会員は道を開けて歓声を送るのみ。
その二。「抜け駆け」は即処刑(退会)手作り弁当を渡す、個人で告白するなどの駆け抜けも退会。告白は「FC主催のバレンタインイベント」のみで許される。
その三。「全校監視ネットワーク」。マンモス校の全クラス配備されたFCスパイが、彼と親しく話す女子がいないか、彼と一緒に帰ったり、彼に触れたりしていないか常に監視。
もしFCスパイにばれた場合、新聞部に情報提供し、涼風通信という新聞に大きく載せる。その後、FC会員は退会、会員になっていない生徒は退学となる。
(……って、厳しすぎない⁉)
どうやら、その心の声が顔に出てしまっていたらしく、学園長先生は「やっぱり、このルールは厳しすぎるのぉ……」と小さな声で言った。
今日は私、転校して、新しい学校に通うんだ!
その学校はすごく広くて、小学校から高校まである学園で、涼風学園っていうところなんだ!
制服はネイビーのブレザー。今日は4月のわりに蒸し暑くて、アイボリーのカーディガンをはおって来ちゃった!
ずーっと憧れてた水色のチェックのリボンに、ネイビーのチェックのプリーツスカート。
見たときにとっても可愛いくて、目がきらきらしちゃったんだ!
……ん? あれ、女子がすごく集まってる……。どうしたんだろう?
あのポニーテールの人に聞いてみようかな?
「あのっ……!」
「なに?」
その人はクールな感じでこたえた。
「あの、えーっと……。あそこに群がってる女子たちって、どうしたんですか?」
私がそう聞くと、一気に不機嫌そうな顔になった。
「ああ。あの人たちね。私は別に興味ないんだけど、学園のアイドルって言われてる人達がいて、その人達を出待ち……っていうか、登校待ち? してる感じ。あそこにいる女子たちは、勝手に作られたFCの会員たち」
「へ、へぇー……」
「あなた、見たことない顔だし、転校生でしょ? 来るって言ってたし。担任の先生にFCについてよぉ~く聞いたほうがいいわよ。ルールがね、うざいほど面倒だから」
「はい! ありがとうございます! でも、どうして転校生って分かったんですかっ?」
「ああ。私、宮本真央っていって、学園長の孫だから。ここの生徒の顔と名前が一致してるからね。だから、知らない顔がいたら、転校生だってわかるわけ」
宮本先輩は少しどや顔で言った。
「お、おお~! 宮本先輩、すごいですね! あ、じゃあ、また! 」
「うん。またね。……あ!」
「ん? あの男子って……もしかして……?」
「そう。あれが、涼風学園のアイドル・如月瞬(きさらぎしゅん)。私と同い年よ」
「へえ……。あれが、学園のアイドルなんですね」
さっき如月先輩は来たばかりなのに、もう女子たちが集まっていた。如月先輩って、すごく人気なんだなぁ。
キーンコーンカーンコーン
(あ、もう教室に行かなくちゃ。)
私は宮本先輩と別れて、教室に行った。
――50分後
「やっと集会終わったねぇー」
「うん。まじでだるかったわ~」
なんて言う声が聞こえてくる。友達を作りたいけど、担任の先生に学園長室に行くようにって言われてるんだっけ。
担任の先生にFCのことを聞くの忘れちゃったし、学園長先生に聞こーっと。
コンコンコン
「はい」
おじいさんっぽい声……な気がする。
「失礼します」
おお…学園長室って、こんなに広くてきらきらしてるんだ……!
学園長先生は、おじいちゃんで、すごく優しそう。よかった!
怖そうな先生じゃなくて。安心!!
「えーっと、お話って……?」
「ああ。そうじゃったな。望月さんには、図書委員会に入ってほしいのじゃ」
「え?」
そ、そんな話? と目を見開いていると。
「図書委員は、前まで委員が多かったんじゃが、最近になってすごく減ってしまってのぉ……。そして、2-3の担任の吉田先生が望月さんは本が好きだと言ってたから、ちょうどいい! と思ってのぉ。どうかな?」
そういえば、ここに転校する前に面接したんだっけ。それで「好きなものは?」って聞かれたから、「本です」って答えたんだよね。
「小学校の頃も図書委員だったので、たぶんやることって大体一緒ですよね。ならやります」
「おお! 望月さん、ありがとう!」
学園長先生は私の手を握ってそう言った。学園長先生って、意外とフレンドリーなんだな。
……って、FCのこと、忘れないうちに聞いちゃおう!
「あの!2年生の宮本真央先輩に聞いたんですけど、如月瞬先輩のファンクラブがあるって本当なんですか?宮本先輩が、ファンクラブのルールがめんどくさいって言ってたので、気になったんですけど……」
「ああ、それか。わしもずーっと気になってたんじゃ。できたのは、去年の6月頃かな。ある如月さんの同学年の女子たちがイケメンイケメンって騒ぎ始めたのがきっかけでの。リーダー的存在の女子が無許可でFCを作ったんじゃ。で、望月さんが聞きたい、ルールの紙がこれじゃ」
学園長先生が渡してくれた紙を受け取った。え-っと。
その一。登下校や移動中、彼の半径一メートル以内に近づいてよいのはFC幹部のみ。一般会員は道を開けて歓声を送るのみ。
その二。「抜け駆け」は即処刑(退会)手作り弁当を渡す、個人で告白するなどの駆け抜けも退会。告白は「FC主催のバレンタインイベント」のみで許される。
その三。「全校監視ネットワーク」。マンモス校の全クラス配備されたFCスパイが、彼と親しく話す女子がいないか、彼と一緒に帰ったり、彼に触れたりしていないか常に監視。
もしFCスパイにばれた場合、新聞部に情報提供し、涼風通信という新聞に大きく載せる。その後、FC会員は退会、会員になっていない生徒は退学となる。
(……って、厳しすぎない⁉)
どうやら、その心の声が顔に出てしまっていたらしく、学園長先生は「やっぱり、このルールは厳しすぎるのぉ……」と小さな声で言った。



