桜の雨が止む前に、君の嘘に気づけたら。


「わあ、きれい……」





通学途中、大きな桜の木の下で上を見上げる。




淡いピンク色の花びらがひらひらと落ちて、コンクリートの地面に桜のカーペットを敷いているようだった。




桜が咲いている期間は、きっと1ヶ月くらい。


……この景色がずっと続けばいいのになっ……。


そんな、叶うはずがないことを考えちゃうくらい、綺麗な光景だと思った。






春休み明け、晴れて中学2年生になった私、





──藤城 歌乃(ふじしろ うたの)。





青から赤になった制服のリボンを見下ろして、ふふっと小さく微笑む。



私も今年から、先輩になったんだよねっ!


そう考えると、自然に笑顔になってしまう。