30センチ後ろの特等席







冬休みを間近に控えた、ある日の放課後。








私は誰もいない教室で、数学の居残り課題と戦っていた。






こんな時いつも一緒に残ってくれている千明は、お家の用事があるそうだ。


何度も謝りながら教室を出て行ったから、逆に申し訳ないなぁ……。











そんな事を考えていたら、外はいつの間にか吹雪が吹き荒れ、窓がガタガタと音を立てていた。



冷め切った教室は、ひとり世界に取り残されたみたいで酷く心細い。











「っ……!?」















突然、重い音が響き教室中の電気が消えた。

……停電。



一瞬で夕闇に包まれた教室。
静寂が押し寄せ、思わず耳を塞ぐ。







その瞬間、前方のドアが勢いよく開かれた。