初恋メビウス~先に好きになったのは私です~


 でも夢は夢。
 現実の中でちらほらと恋人になるものが増え、結婚して家庭を築いた友もいる。
 誰もがいつ消えるか分からないから、一瞬一瞬が大事な世界なのだ。

「うん、思い出した。やっぱり理想の人は年上だったわ」

 実際に恋をしていたとは言わない。話したらまだ泣いてしまいそうだから。

 しかしそう言ったリアラに、今度はランが「フン」と鼻を鳴らした。

「嫁が年上のほうが夫婦はうまくいくって婆様も言ってたぜ?」

 ランは年上の女の子の誰かが好きなのだろう。あえて誰とは聞かないが、彼の好みとリアラの理想は別だ。

「別にいいじゃない。私の好みはそうだってだけなんだもの」

 そう言ってケラケラ笑う姿は、リアラ・ウィンスという令嬢だったころにはありえないものだ。

「は? リリが令嬢?」

 ほらね、ランだってびっくりしてる。