リアラを見つけてくれたのは婆様と呼ばれる年配女性だ。その孫であるこの少年は、ここで生きていくために様々なことを教えてくれた恩人の一人だった。
「あのね、ラン」
リアラは湧き出す記憶と胸の痛みに急いで蓋をして、弟のように思って来た少年にあえていたずらっぽい笑みを向ける。するとランが、今度は何を言い出すのだろう?とでも言うように少し身構えたのが分かり、ちょっと吹き出しそうになった。
たとえ記憶があっても迷惑をかけたであろうお嬢様育ちのリアラは、火をつけることひとつできないくせに、なんでも自分でしようとしては迷惑をかけていた。その一番の被害者がランなのだ。
「なに? 祭りのダンスなら、あとで俺がちゃんと踊ってあげるけど?」
だからいい子にしていなさいと言わんばかりの口調に、ふき出そうか膨れて見せるか一瞬迷い、リアラはあえて気取って鼻を鳴らしてみせた。
年が明けたら十四歳になる少年は、この一年でぐんと背が伸びた。今ではリリと目線の高さがほとんど変わらないくらいだ。
そんなことに気づいて、リアラの胸は言い知れぬ感情に満たされ、一瞬だけ失恋の痛みを忘れた。
(ランはいつだって私を救ってくれるのよね)
そのありがたさを改めて考え、リアラはあえておどけた調子で口を開いた。
「ラン。私ね、年が明けたら二十一歳になるみたい」
年が明けたら全員が同時にひとつ年をとる。
しかし、突然自分は十七歳ではなく二十一歳になるのだと言ったリリに、ランは一瞬不思議そうな顔をした。
「何か思い出したのか?」
ハッとしたように目をまんまるにするラン可愛くて、リアラはクスッと笑った。
「あのね、ラン」
リアラは湧き出す記憶と胸の痛みに急いで蓋をして、弟のように思って来た少年にあえていたずらっぽい笑みを向ける。するとランが、今度は何を言い出すのだろう?とでも言うように少し身構えたのが分かり、ちょっと吹き出しそうになった。
たとえ記憶があっても迷惑をかけたであろうお嬢様育ちのリアラは、火をつけることひとつできないくせに、なんでも自分でしようとしては迷惑をかけていた。その一番の被害者がランなのだ。
「なに? 祭りのダンスなら、あとで俺がちゃんと踊ってあげるけど?」
だからいい子にしていなさいと言わんばかりの口調に、ふき出そうか膨れて見せるか一瞬迷い、リアラはあえて気取って鼻を鳴らしてみせた。
年が明けたら十四歳になる少年は、この一年でぐんと背が伸びた。今ではリリと目線の高さがほとんど変わらないくらいだ。
そんなことに気づいて、リアラの胸は言い知れぬ感情に満たされ、一瞬だけ失恋の痛みを忘れた。
(ランはいつだって私を救ってくれるのよね)
そのありがたさを改めて考え、リアラはあえておどけた調子で口を開いた。
「ラン。私ね、年が明けたら二十一歳になるみたい」
年が明けたら全員が同時にひとつ年をとる。
しかし、突然自分は十七歳ではなく二十一歳になるのだと言ったリリに、ランは一瞬不思議そうな顔をした。
「何か思い出したのか?」
ハッとしたように目をまんまるにするラン可愛くて、リアラはクスッと笑った。



