寂しがりな君には真っ赤な果実をあげる

私がいつまで経っても冷たく見下ろしていると、観念したように、そっと私の傷口に舌を這わせる。



ざらりとした感触が無防備なところを伝って、鈍く痛んだ。息を漏らしながら、必死に舐めるももは、餌にありつく飢えた動物みたいだった。



舐める間、ずっとももの汗の匂いがふわりと鼻先に漂って、私の頭をくらくらさせる。



私は従順な態度にいくらか満足し、ももの少しパサついた黒髪を撫でた。



「僕、またやっちゃった。柘榴を傷つけて、痛い思いさせちゃった」



「うん、ももは、ダメな子だね。私が赦してあげなくちゃ」



ももは甘えるように、私の痣のついた頬を舌で撫でて、柔らかな唇をあてた。



「今日もね、あの人たちと、喧嘩しちゃって」



「うん」



「病院行けって、言われたの。僕、ほんとにそうした方がいいかな? もう傷つけないように」



雛みたいに、幼く私の目を見つめるももの首に腕を回し、そっと抱き締める。



彼は私の胸に顔を埋め、浅く呼吸している。鼓動が少し早い。



「病院なんて、嫌。ももをお薬でどうにかしようとするなんて」



この、私だけの愛しい男の子を抱き締める腕に段々と力が入っていく。



私の名前を呼んで、埋めていた顔を上げるももの唇を指でなぞると、柔らかくて、少しカサついていた。



そっと口内に指を差し入れ、中指と人差し指で唾液に濡れた肉薄の舌を挟み、外に引っ張り出す。



ももは、舌を垂らした間抜けな顔のまま、私の言葉を聞いて安心しきったような、愛に蕩けた顔をして微笑んだ。